【40代・育ち盛りさんからの質問】
黄体ホルモン剤(ジエノゲスト等)に休薬期間がないのはなぜですか。

【ドクターの見解】
低用量ピルには休薬期間があるのに、黄体ホルモン剤には休薬期間がないことを、不思議に思っていらっしゃるのでしょうか。実は、低用量ピルも休薬期間を設ける必要はありません。
月経はそもそも「妊娠していないこと」を確認するものです。ピルは元々避妊目的で使われていたため、本当に避妊ができているか確認するため、休薬期間が設けられているのです。妊娠がほぼ否定できる状況の場合は、休薬の必要はありません。
休薬期間は、排卵をつかさどるホルモンの分泌が戻ります。このホルモンのひとつを「黄体形成ホルモン(LH)」と言いますが、LHは男性ホルモンにも作用します。「低用量ピルの内服で筋力の低下を感じる」というアスリートであれば、休薬期間を設けて男性ホルモンの分泌を増やし、筋力の低下を防ぐという手もあります。反対に、ニキビが気になっている方が休薬期間を設けると、男性ホルモンが分泌されることでニキビが増える可能性があります。
MtF(男性の身体でうまれて、女性の身体に移行した方)が男性ホルモンを抑える目的でピルを内服する場合は、連続して内服する(休薬期間のない)タイプのピルでないと、男性ホルモンの抑制効果は得られません。
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