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子宮摘出など、根本的な避妊手術は受けられる?

編集部

【30代・迷い猫さんからの質問】

毎月の生理がつらい上に、一生子どもを産むつもりもないので、ピルやミレーナではなく、根本的に妊娠が不可能になる手術を受けたいと考えています。どのような方法があるのか、教えてください。



【ドクターの見解】

◎卵管結紮(けっさつ)術

排卵された卵子が卵管を通れないように、卵管を糸などで縛ったり、切断したりする手術(男性におけるパイプカット)です。卵子が精子と出会う確率を限りなく下げられるため、避妊には効果的ですが、排卵があることで月経は起こります。これ以上の出産を望まない方が、分娩後にこの手術を受けるケースが多いです。「生理がつらい」というお悩みの解決にはなりません


◎子宮摘出

子宮筋腫や卵巣嚢腫で手術をする際に、子宮体がんの予防として子宮を摘出するケースがあります。こうした病気のない方でも、強い希望があれば子宮を摘出することは可能です。子宮を摘出すれば月経はなくなりますが、排卵は起こるため、PMS(月経前症候群)を低減する効果はあまり望めません

子宮を摘出した後は、「子宮をつり上げている靭帯を、腟のてっぺんにつなぐ」という処置を行います。つなぎ方によっては痛みが生じる可能性もあり、周囲の膀胱や直腸がたるむことで、排尿障害便通時の不快感を伴うことも考えられます。年齢を重ねると腟脱膀胱脱直腸脱といったトラブルも起こり得ます。

自費で子宮を摘出する場合、数十万円の費用がかかります。一度摘出すると後戻りできないことも難点ですが、何をしても生理がつらい方や性自認の観点でお悩みの方にとっては、ひとつの選択肢です。


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